【PR】
SPONSORED LINK
様々な理由で「墓じまい」を決断する家庭は増えていますが、
いざ具体的な仕方となると、
初めての人が多くほとんど分からないことが多いです。
我が家もそんな墓じまいを決断した家庭の1つです。
そこで、今回は、
我が家の事例も交えつつ、
墓じまいの仕方について説明したいと思います。
様々な理由から決断に至る墓じまいではありますが、
その後の供養方法も
樹木葬や海洋散骨などいろいろな選択肢があります。
また、費用の面も気になるところではないかと思います。
不透明な部分もまだまだ多い供養関係の費用ですが、
この墓じまいの費用について、
どれぐらいかかるかも参考にしてみてください。
あまり負担になり過ぎず、
ご先祖様を最大限に供養出来る形で行いたいところです。
目次
墓じまいをすることに
代々とは言っても、
そんな歴史があるわけじゃないのですが、
墓じまいをすることになりました。
理由は、
お墓のある場所が遠いところにあるので
お墓の管理が難しいためです。
世の中には、
お墓を維持するためだけに、
遠い距離を乗り越えてという人もいるのだろうけど、
我が家には頼れる身内もないため、
苦渋の決断ではありましたが墓じまいを決めました。
墓じまいを決断する家庭は、
このような「距離の問題」から管理出来ないというケースの他、
いくつかの理由に大別することが出来ます。
その理由の前に、
「そもそも墓じまいとは何ぞや?」
という話ですが、
これは簡単に言えば、
お墓を撤去してしまうことを指します。
世の中、たくさんのお墓がある中で、
中には「管理されていないお墓」というのも数多く存在します。
こういったお墓を
寺院などで撤去してしまう墓じまいのケースもありますが、
今回、説明するケースのように、
自らの手で墓じまいするケースもあるというわけです。
そして、
自ら墓じまいする理由としては、
我が家のような距離の問題の他、
下記のようなものがあるのです。
・お墓参り(管理)が大変
我が家のケースがまさにこれに当てはまり、距離的な問題によって、
お墓を管理することが出来ないという理由です。
お墓を持つとなれば、年間で4回程度は最低でもお墓参りする必要が出てきます。
掃除しなければどうしても汚れてしまいますし、
そうなってしまうくらいなら、墓じまいしようとなるわけです。
・子供に迷惑をかけたくない
昔は、お墓はその家の長男が引き継ぐというのが当たり前の考え方でした。
それは家を継ぎ、地元に残るというような考え方が一般的であったため、
大きな問題は生じなかったわけですが、
現代では、地元を出て外に出ていくというケースも少なくありません。
そうなった場合、誰がお墓を継ぐのかという問題や、
そもそもお墓を所有するということ事態が
非常に金銭的に負荷のかかることになります。
そういう経済状況を加味し、
子供には負担を掛けたくないという理由から、
墓じまいを行うケースというのも少なくありません。
また、お墓を引き継ぐ方の子供側にも、
中にはお墓を継がされるということを、
一定の迷惑さを感じるケースも増えているようで、
こういった事情も相まって墓じまいが選択されています。
・継ぐ人がいない
そもそもこれから先、
お墓を継いでくれる人がいないというケースもあります。
昔は、結婚して、子供が産まれてというのがほとんどの家庭の流れであり、
そのためにお墓の継承者という点で困ることというのはほとんどありませんでした。
しかし、今は一生独身で過ごす人、結婚しても子供はつくらない
という選択をする人も増えています。
そうなって時に、
自分達の後にはお墓を継ぐ人がいないということになるため、
自分達の代で墓じまいをしようとなるわけです。
・管理料の負担が大きい
お墓を持つということは、
それだけで一定の維持管理費用というものが発生します。
一度、買ってしまえば終わりということは決してなく、
寺院などに管理料として一定の額を払い続ける必要があります。
その費用は場所によって様々ではあり、
ご先祖様のために払えないのか?という声もありますが、
家計が苦しい中では、少しでも浮かせたいということになります。
特に年金暮らしなどになれば、なかなか日々の生活も思うようにいかない中で、
こういった墓じまいを選択するというのは仕方ないことだと思います。
このような理由から
墓じまいを選択する方というのは増えています。
自ら墓じまいを選択すれば良いほうで、
中にはそのままお墓が放置されているというケースもあり、
先ほど、紹介したように
寺院などが費用を負担して墓じまいするということになるのです。
ただ、
寺院などでも費用が負担出来ないとなればそのお墓は管理されないまま、
放置されるということに繋がってしまうわけです。
我が家もお墓が管理出来ず、
汚れや雑草などが伸び放題だったりとなるくらいであれば、
墓じまいという選択を取ることになりました。
永代供養とは
墓じまいと同じように
供養として増えているのが永代供養という方法です。
この永代供養というのは、
お墓は建てずに納骨堂などを持っている寺院に遺骨を奉納するという方法です。
お墓を建てる場合は、
日ごろの維持管理などで費用がかかることになりますが、
この永代供養であれば、
一括で支払うことが出来、費用についても、
お墓を建てるよりもぐっと安くなるために選択する人が増えています。
また、
この永代供養という方法は、
寺院などの施設が供養を行ってくれるために、
供養を子供たちなど子孫へとお願いするという必要もなくなります。
こういった理由から永代供養は増えており、
墓じまいをした後に永代供養へと切り替える人もいます。
墓じまいした後も供養してあげたいという想いから、
永代供養を選択するわけです。
永代供養については、
生前予約という方法も可能であり、
自分に万が一のことがあり、
お墓を継ぐ人がいない場合は、永代供養に切り替わるというものです。
法的な手続きが必要であるため、少し煩雑な作業ではありますが、
ご先祖様の供養やお墓の維持管理など
心配事が減るという意味では良い選択になるでしょう。
海洋散骨
墓じまいする際、
永代供養のようにどこか別の場所で、供養を行うという方法もありますが、
もう一方で散骨という供養の方法もあります。
永代供養と同様に散骨についても、
近年、選択されることが増えてきた方法です。
そもそも散骨とはどのようなことを指すかと言うと、
遺骨を粉末状にして、まく供養の方法になります。
まく場所としては、
海や山など様々ではありますが、
自然環境であることがほとんどです。
有名人でも散骨されている方も多く、
石原裕次郎さんやアインシュタインなども遺骨が散骨されています。
骨をまくなんて不謹慎だという考え方も過去にはありましたが、
今では非公式ながらも違法ではないという見識がだされ、
そもそも散骨自体が供養になるということで認識されています。
そういった散骨の中でも、
特に海に遺骨をまく方法が、海洋散骨というものになります。
故人が、海が好きだった場合など、
海洋散骨を選択されるケースが多く、
また残された方々にとっても、
散骨はそれなりのメリットがあります。
一番のメリットとされるのは、
お墓の管理などが必要ないということです。
今までお墓をしっかり管理してきたという人も、
何かの時に管理出来なくなるかもしれません。
散骨であればこういった心配はなく、
散骨自体が供養であり、
自然環境そのものがお墓のようなものですから、
管理というものが必要なくなります。
これは
お墓の相続問題などを抱えている人にとっても重要なことで、
管理出来ずに放っておいてしまうくらいであれば、
散骨の方が良いとも考えられます。
また、
お墓などの管理が必要となくなるため、
費用も掛からなくなります。
お墓の管理、永代供養の依頼など何かとお金がかかりますが、
散骨であれば、
自分で行うことも可能ですので、
費用をぐっと抑えることが出来ないわけではないのです。
ただし、
散骨する場合、特に海洋散骨を行う場合は、
それなりにマナーというものが存在します。
一般的には、
沖にまで出て行き、散骨を行いますので、船のチャーターや、
近隣の住民、海洋生物を育てている場合などは、
そういったものにも配慮する必要があります。
遺骨を粉末状にする必要もあるため、
何から何まで自分達でというのは、現実的には厳しく、
専門業者にお願いするのが無難だと言えます。
最後に散骨をする場合、
懸念事項として、
散骨したら終わりとなってしまうケースが少なくありません。
お墓であれば、
1年に何回かはお墓参りし、ご先祖様に手を合わせますが、
散骨となれば、
特定のお墓を持つことにならないため、
そういった機会もなくなってしまうことになります。
そうならないためにも、
散骨した場所や近くの沖などに定期的に訪れるようにし、
手を合わせるようにするなどが求められます。
樹木葬とは
海洋散骨と同様に
「自然に帰りたい」という想いを尊重して選択されるのが、
樹木葬と呼ばれるものです。
これはいわゆる墓標として、
お墓ではなくて、木や草花を用いる形となります。
遺骨も木などの側に埋葬することになり、
自然葬として人気を集めているのです。
自然葬もケースによるところもありますが、
ほとんどの場合、
自らの管理というものが必要とないため、
残された方の負担や後継ぎがいないという問題も解消してくれます。
いわゆる永代供養の1つと考えて差し支えないのです。
また、海洋散骨などと違って、
どこに埋葬したかということが分かりやすいため、
お墓参りとなる訪問などがしやすいというメリットもあります。
一方、寺院などでの永代供養よりも費用がかさむこともあり、
この点については注意が必要です。
場所の選定次第では、
お参りしやすいケース、お参りしにくいケース
というのも出てくるため、
どこを選ぶかはとても重要です。
それぞれの費用
墓じまい、その後の供養の方法について紹介しましたが、
気になるのが、それぞれの費用だと思います。
お墓の維持も費用がかかりますが、
墓じまいは供養についても、
それぞれ費用がかかることになります。
どの程度なのか、ケースによりけりですが、
概算として各種の費用を下記に紹介したいと思います。
墓じまい
墓じまいにかかる費用は、
おおよそですが、50~60万円程度になります。
これだけの費用をいきなり聞かされると驚くかもしれませんが、
墓じまいにも様々な工程があり、
それぞれに費用がかかることになります。
例えば、
お墓の撤去費用は、
1m2辺りで10万円程度と言われており、
面積が広ければ広いほど費用がかかる
ということになります。
また、お墓を撤去した後は、
遺骨を取り出さなければなりませんが、
この際、お墓の閉眼供養というものを行い、
この時お寺などにお布施として数万円程度渡すのが一般的です。
更に
お寺の檀家から抜けることになるわけですが、
この際、離檀料を支払うのも慣習として行われています。
お寺によりけりではありますが、
数万円から数十万に上ることもあり、
問題になることも多いようですが、発生することになります。
現状のお墓の維持管理が難しい
という理由で墓じまいをするケースの場合、
ある程度、まとまった費用が発生することを考慮しておかなければなりません。
永代供養
永代供養にかかる費用は、おおよそ10万円~となっています。
これから紹介する海洋散骨や樹木葬にも言えますが、
永代供養の価格帯というのは、
実に幅広く、プランの選び方によって大きく変動します。
例えば、埋葬についても、
他の方々と合同か、個別かによっても費用は異なり、
合祀タイプであれば、10万円~、
個別埋葬タイプであれば、30万円~
というのがおおよその相場です。
他にも名前を彫ったりなど
といわゆるオプションのようなものをあれこれ選択すれば、
必然的に費用が上がることになり、
お墓を建てるのと変わらないのでは?と感じる人もいます。
ただ、やはり一般的にはお墓を建てるよりも安価となっています。
海洋散骨
海洋散骨については、
20~30万円程度、見込んでおくのが良いです。
海洋散骨の場合は、骨を粉末状にする費用や、
船のチャーター代、業者に依頼する場合は、
その費用が発生することになります。
ただし、海洋散骨については、
ケースによりけりの部分が多いため、
一概に金額を算出することが難しいのが実情です。
仮に自分で全て行った場合は、
費用をぐっと抑えることが出来ますし、
海洋も遠いところまでいけば、
それだけ多くの費用が発生することになります。
一般的には業者にお願いするケースがほとんどではありますが、
費用を抑えたい場合は、
手段があることを覚えておくと良いでしょう。
樹木葬
樹木葬の費用は、
おおよそですが、70万円程度となっています。
これもケースによりますが、
綺麗に管理されているところや、
1人に対して1本の木を植えているようなケースだと
高額になることが多いです。
一方、里山に近いような形、
1本の木に対して大勢の人が埋葬されているような場合は、
費用を抑えられる傾向にあります。
こちらも金額としては、かなり高額となっています。
お墓を建てる場合は、200万円ほど
と言われていますので、
そこと比べれば、かなり費用を抑えることが出来ますが、
墓じまいの後に樹木葬となると、
やはり負担は大きいと言わざる追えません。
結局これにしようと思う
ここまで色々と紹介してきましたが、
我が家では、
結果的に墓じまいをして、海洋散骨をする選択にしました。
墓じまいするのは、
最初にも説明したように管理が行き届かなくなるのを避けたかったためです。
せっかくのご先祖様のお墓を汚くするぐらいであれば、
やはり墓じまいをということになりました。
もちろん、
そこには維持管理費という面もまったくなかったわけではありません。
また、墓じまいした後は、
海洋散骨をすることにしました。
これは私のおじいさんが漁師で
海が好きだったことからの選択です。
永代供養や樹木葬なんていうのも検討はしましたが、
やはりせっかくなら海が良いだろうということになりました。
お墓というものがなくなりますが、
1年に1回は散骨した側の海岸まで行って、
手を合わせようかと家族では話しています。
正直、この形で良かったのかというのは分かりませんが、
ご先祖様のことを想いつつ、
自分達が出来る範囲の中でのベストな選択がコレだと思っています。
まとめ
今回、墓じまいからその後の供養についてまで紹介しました。
お墓の管理というのは、
理想を言えば、永代、引継ぎながら続けていくことですが、
現実としては、距離の問題や費用の問題から難しいことも多々あります。
そういった中で、
無理して自分達の生活を壊してしまうのではなく、
出来る範囲の中で最大限のことをするというのは、
実はとても大切なことではないかと思います。
今回、我が家も墓じまいを選択したのは、
苦渋の決断であったものの、
調べてみると、供養という形にもいろいろとあることを知りました。
墓じまいすることについて、
罪悪感を感じてしまうケースも多いようですが、
お墓を守ることだけが供養ではなく、
それ以外の方法も与えてくれたと思います。
やはり費用はそれなりにかかることになりますが、
お先祖様にも自分達にもそれがベストな方法なのであれば、
墓じまいも1つの選択肢だと思います。